ことば



 「鐸 声」


      浄土宗新聞 令和元年5月号より転記

   元号が「令和」に改まった、と書き出してみたが、「いやいや平成が終わっだのだ」とか「昭和は遠くなりにけりだな」との感慨を持つ方も多いことだろう。生涯が4代の御代に亙る大正生まれの方もまだまだご健在だし、さすがに少数ではあるが明治生まれの方もいらっしゃる。

 ◆年齢や年忌を数えるのに、これまでは「今年は昭和でいうと何年だから」と確認してきたが、これからは30年を足して「平成だと」という「計算式」が加わることになる。西暦も、「何十年代」といえば、今はまだ1900年代のことだが、「東京オリンピックーパラリンピック」を境に、2000年代を指すようになっていくに違いない。時は止まることなく流れていくのだ。

 ◆『経済白書』が「もはや戦後ではない」と高らかに調い上げたのは終戦から11年後の昭和31年たった。平成23年の「東日本大震災」から8年が経ち、物流を支える高速道路の開通、三陸鉄道リアス線の復活など嬉しい報せが続く一方で、被災地での「孤独死」が後を絶たないという。

 ◆抗うことのできない自然災害もあるが、「その後の歴史」は人が創るものだ。はたして令和4年に、「もはや震災後ではない」といえるだろうか。


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