ことば



 「鐸 声」


                      浄土宗新聞 平成31年1月号より転記

  5月1日に新天皇が即位され、新しい元号となり平成が終わる。新元号発表が待ち遠しい限りだが、さて、どのような時代を迎えるのだろう。

 ◆先頃、「大阪・関西万博」(2025)の開催が決まった。来年開催の「東京オリンピック」の年後である。まるで前回の「東京オリンピック」(1964)から「大阪万博」(1970)の再現のようだが、当時は高度経済成長期の真っ只中。超高齢化・少子化に悩む現代で、同じような経済的な右肩上がりは望めない。

 ◆そして、浄土宗では2024年、開宗85〇年を迎える。50年前の開宗800年とは、お寺も檀信徒の姿も変わっているだろう筆者の祖父が三河の寺院に住職していた昭和40年代、近隣檀信徒は家族の臨終が近づくと深夜でも祖父を迎えに来たそうだ。自宅で住職や家族親族がお念仏をとなえるなか最期を迎えた。これは、自分の家で生まれ、家で死した時代のお話。

 ◆「降る雪や明治は遠くなりにけり」俳人・中村草田男が昭和6年によんだ旬。昭和も平成も遠くなった時、私たちはどのような生活を送っているだろうか。経済だけが豊かさの指標ではない。社会がどう変わっても、お念仏の信仰を軸に真に充実した人生を過ごしていきたい。



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